「大田区におけるアスベスト健康調査報告書」について 奈須りえ(なすりえ) 大田区 区議会議員
活動報告バックナンバー バックナンバー一覧 ホーム

印刷用ページ 印刷用 (別ページで開きます) 戻る戻る   進む進む
2008 年 6 月 11 日    
「大田区におけるアスベスト健康調査報告書」について
〜アスベストセンターのコメント〜
大田区大森南にアスベストの環境被害者がでたことを受け、大田区は、健康調査を行いました。
 大田区が調査の結果出した「大田区におけるアスベスト健康調査報告書」について、アスベストの吸入により発症する中皮腫等の相談窓口として発足した民間の非営利団体「中皮腫じん肺アスベストセンター」が次のようなコメントを公表しました。〈コメントは概要です。詳細は、中皮腫じん肺アスベストセンター/担当:永倉さん03(5627)6007)〉


1.周知方法について

 報告書に周知方法が無いが、労災病院の胸膜プラーク所見者の全てが今回の検診の受診者に含まれていないことからみて、既に検診済みの胸膜プラーク所見者に対して配慮した周知方法をしていたかどうか疑問。
 周知方法に配慮が足りなかったために結果的に東京労災病院で検診済みの胸膜プラーク所見者が今回の大田区の検診や問診に受信しなかったのではないこということがうたがわれる。

2.大田区は本当に他地域に比べてリスクが高いとはいえないのか?

 「大田区でばく露歴を確認できない607人のうち、胸膜プラーク所見ありは9人で1.5%。また今回の調査では中皮腫が確認されなかったことなどを考慮すると、他の地域に比べアスベスト関連疾患リスクが高いとはいえない」と結論付けている。
 しかし、大田区の場合、住民の不安感から結果的に検診に殺到するような状況を作り出してしまったことが他の健康リスク調査を実施した地域とは決定的に違う。
 その結果、報告書4ページでも認めているように「母集団が他の地域に比べて多く」なってしまったのであって、このような事情を考慮せず、単純にたの地域と比較して「アスベスト関連疾患リスクが高いとはいえない」と結論付けるのは早計だと考えられる。
 今回の調査で、もし、東京労災病院で中皮腫(1人)、胸膜プラーク(5人)、石胸水(2人)と診断された8人が調査に応じていれば、胸膜プラークなどの有所見ありは17人となり、大田区ではばく露歴を確認できない607人を母集団とした比率は3%と二倍に上がる。
 これは、昨年新たに環境リスク調査をした鶴見区の場合の7.7%と比べるとまだ低いが、上記の大田区特有の検診殺到状況を考慮すれば
それほど違い名内容に考えられる。

3.プロット図から特定石綿工場周辺の住民のアスベスト被害であることは明らか

 h法酷暑の図1、図2を見る限り、工場周辺500m以内に胸膜プラーク所見者9人が居住していることは明らかであり、方向所4ページで「一般環境を経由した石綿ばく露の可能性は否定できない」としているように、プロット図から、原因企業が特定できることは勿論のこと、その工場周辺の環境ばく露による住民のアスベスト被害であることは明らかであると言わなければならない。


4.提言書の問題

 提言書での「定期的な受信の機会が設けられることが望ましい」のは当然だが、継続的な対象地域の住民の石綿検診を実施しないことは大いに不満が残ると言わなければならない。
 「健康調査において、・・・区単独で行うには限界がある」とするなら、今後の健康調査を環境省受託の健康リスク調査として実施できるよう環境省に働きかけていくことが必要なことはいうまでもない。
 それが大田区民の健康不安に継続的に応えていく最も適切な道筋。それをしないいかなる理由もないはず。このような方向性に積極性を示さない大田区の態度は不可解と言う他ない。

5.健康リスク調査や中皮腫の死亡調査でアスベストの健康影響調査の継続を!

 横浜市は健康リスク調査を実施し、胸膜プラークを診断された12名が一般環境経由による石綿ばく露の可能性があることを認め、さらにエーアンドエーマテリアル社旧横浜工場と言う企業名を特定して12名のうち10名がその工場から約300m杯以内に10年以上の居住歴があったことを公表している。
 
大田区は、
1.プロット図で明らかであるにもかかわらず、原因企業を特定していないこと
2.東京労災病院の患者8名が含まれていないこと
などでなお、問題を残していると考えられる。

 また労災病院の患者の8人のうち1人は中皮腫で死亡した患者であり、中皮腫や肺がんの深刻な被害が工場周辺に広がっていると考えられる。したがって、中皮腫の死亡調査の実施も検討していく必要がある。

 
 
なかのひと
  


バックナンバー 最新20
826 大田区役所が手狭に=256uを122万/月で賃借
825 放置自転車対策
818 飛散性アスベストのある建物の安全な解体工事のための課題
813 もったいない!何故?大田清掃工場は耐用年数未満で建て替え!!
722 十分にリサイクルしなければ増える温暖化ガス
715 改正建築士法で耐震偽装は防げるか
78 大田区体育館解体工事・アスベスト除去工事説明会
76 「呑川からウナギがいなくなる!」
624 23区のプラスチック焼却による温暖化ガス排出増のテレビ取材
616 公文書保存基準と情報公開のありかたについて
613 【代表質問から】その他プラスチックのリサイクルコスト
611 「大田区におけるアスベスト健康調査報告書」について
610 代表質問【西馬込車両工場跡地の活用そのA】(用途地域)
69 代表質問【西馬込車両工場跡地活用について】
65 代表質問「廃プラ焼却と予想外の温暖化ガス排出増について」
527 専決処分について/大田区の場合
525 大森南アスベストについての大田区の提言書がでました
515 シンポジウム:建築紛争から21世紀の都市づくりへ
514 大田清掃工場建替えに伴う「環境影響評価書」の説明会と意見公募
58 障害者の病院内の移動介助について
55 「NPO法人男女共同参画おおた」との懇談会

バックナンバー一覧へ 一覧へ戻る ホームへ ホームへ戻る 戻る戻る   進む進む
当サイトの著作権は奈須りえ(なすりえ) 大田区 区議会議員 にあります。